九州の方言で”なおす”という言葉聞いたことはありませんか。
もしかしたら、方言とは気づかず、なんだかかみ合わないというときがあったかもしれません。
私も言われるまで、方言とは知らずに使っていました。
“なおす”は、九州にある熊本県内で使われる方言で、熊本県内にある人吉球磨の方言としても使われます。
今回は、人吉球磨弁として”なおす”について意味や使い方についてご紹介していきます。
“なおす”の意味
“なおす”の意味：しまう
“なおす”は、「しまう」という意味です。
「なおす」と聞くと、「治す」や「直す」など色んな意味を思い浮かべると思いますが、そのどれにも当てはまらないのが、方言”なおす”です。
意味を知らなかったら、”なおしとって！”と言われても、「何のことー？」となりますね。
しまってください
私が初めて”なおす”を聞いたのは、学校です。
たぶん、一番”なおす”が使われる場所は、学校だと思います。
例えば、テストを始めるときに、”じゃあ教科書なおしてください”と言われます。
「じゃあ教科書をしまってください」の意味です。
こんなふうに、テストがあるたびに”なおす”が使われるんです。
先生がたくさん言うんだもの。方言だと思わないのもしょうがない。
しまっておくね
例えば、人から物を借りて返すときに、「しまっておくね」みたいなことを言いたいときがあるかもしれません。
そんなときには、次の2つが使えます。
- なおしとくね
- なおしとくけん
どちらも「しまっておくね」の意味です。
“なおしとくけん”は、直訳すると「しまっておくから」になります。
ただ、ニュアンスとしては「〜しておくね」になります。
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「熊本県」人吉球磨弁<敬語バージョン>
しまっておいた
しまった後には、「しまっておいたよ」と報告するかもしれません。
そういうときには、”なおしとったけん”が使えます。
「しまっておいたからね」という意味です。
これを言うと、「ありがとう」という意味の人吉球磨弁で”だんだんな”と言われるはずです。（たぶん）
“だんだんな”の意味をもっと詳しく知りたいですか？そんな方は、こちら↓をチェック
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人吉球磨弁-鬼レベル-「熊本弁」
否定の形
片付けするときに、一番重要なことは、「ものをどこにしまうか」ですね。（たぶん）
片付けるために一度出したけど、別の人がしまうと、どこにいったか分からなくなります。
そのようなことを防ぐために、しまわないでほしいときには、キッパリと言ってしまいましょう。
それは、”なおさんで”です。
意味は、「しまわないで」になります。
最初に伝えることが大事。
疑問の形
ここまで”なおす”の色んな使い方についてみてきました。
最後は、”なおす”の疑問の形を見ていきます。
“なおす”の疑問形は、次の2つです。
- なおしとこうか？
- なおさんでよか？
一つ一つご紹介していきます。
なおしとこうか？
“なおしとこうか？”は、「しまっておこうか？」という意味です。
「私がしまっておくよ。」みたいなニュアンスで使いますね。
なおさんでよか？
“なおさんでよか？”は、「しまわなくてもいい？」という意味です。
「しまわなくてもいいか」の確認のために使います。
“よか”は、「良い」という意味の方言です。
“よか”について詳しく解説した記事は、下のリンクからどうぞ。
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他の人吉球磨弁について、下記の記事で一覧にまとめています。
気になった方言をチェックしてみてください。
まとめ
この記事では、”なおす”の意味や使い方についてご紹介しました。
熊本県内であればどこでも使うことができる方言です。
“なおす”は、本当に方言だと知らずに使っている人も多いんじゃないかなと思います。
もし”なおす”を聞いたときには、そんな意味なんだなと思って聞いてもらえるとありがたいです。
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