みなさんは九州の方言で”のさる”という言葉を聞いたことはありますか?
「さる」という文字が含まれていますが、「猿」とは関係ないですよ。
“のさる”は、九州にある熊本県内で使われる方言です。
熊本県内にある人吉球磨地方でも使われる方言なので、今回は人吉球磨弁として”のさる”について意味や使い方についてご紹介していきます。
“のさる”の意味
“のさる”の意味:運がいい
“のさる”は、「運がいい」という意味です。
基本的に”のさる”という形で使うことは少なく、”のさった”と過去形にしたり、変化させた形で使うことが多いです。
※”のさる”は、人吉球磨地方以外でも広く使われていて、様々な意味や使われ方があるようです。
ここからは、”のさる”の使い方を一つ一つ見ていきます。
のさった
“のさる”を過去形で言うと、”のさった”で、意味は「運がよかった」です。
人吉球磨弁では、この形で使うことが多いです。
例えば、隣にいた友達がお菓子をもらっていた時に、「お友達にもどうぞ」と自分もお菓子をもらったときを考えてみます。
もらった後に、友達を見て笑顔で”のさった”と言うことができます。
直訳すると「運がよかった」で、ニュアンス的には「ラッキー、もらっちゃった」みたいな感じが近いと思います。
のさっとんね
他の人をうらやむ時に、”のさっとんね”ということができます。
“のさっとんね”の意味は、「運がいいね」です。
例えば順風満帆に言ってる人を見て、”あんひたのさっとんね”と言うことができます。
直訳すると、「あの人は、運がいいね。」です。ニュアンス的には、「あの人、順風満帆よね」という感じです。
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のさらん
人生、運よくうまくいくこともありますが、そんなことばかりでもありません。
うまくいかないときだってあります。
そんなときには、”のさらん”を使うことができます。
“のさらん”の意味は、「運が悪い」です。
例えば、隣の友達がお菓子をもらっていて、自分はもらえなかったときを考えてみます。
シュン…と落ち込んで帰って、家族に「ねー聞いてよ。今日こんなことがあって…」とその出来事を話します。
その中で、”のさらんやったったい”と言うことができます。
直訳すると、「運が悪かったんだよね」ですが、ニュアンス的には、「もらえると思ったら、もらえなかったんだよね」という感じです。
例文に使われた”たい”について詳しく解説した記事は、下のリンクからどうぞ。
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のさんとは違う?
“のさる”に似たような音の人吉球磨弁に、”のさん”があります。
音が似ているので、同じような意味かと思われるかもしれませんが、結構意味が異なります。
“のさる”の意味は「運がいい」で、プラスな意味ですが、”のさん”の意味は「嫌だ」で、マイナスな意味になります。
もっと”のさん”について知りたいなという方は、下のリンクからご覧いただけます。
“のさん”のことを、”ぬさん”と言ったりもします。
まとめ
この記事では、”のさる”の意味や使い方についてご紹介しました。
熊本県内であればどこでも使うことができる方言です。
思いがけず何かをいただいたら、ぜひ”のさった”を使って見てください。
熊本県民だと思われること間違いなしです。
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