突然ですが、「〇〇と?」と語尾に「と」が付いている会話を聞いたことは、ありませんか。
「あるよ!」という方は、九州の熊本県民と話していたかもしれません。
尋ねられるたびに、「と」が出てきますよね。
そんな「と」について、ご紹介していきます。
※熊本県以外の九州でも、語尾に「と」が付く方言があるようです。
ただ、今回は熊本弁としてご紹介します。
「と」の意味
まず、語尾に使われる「と」の方言の意味についてご紹介します。
「と」の意味は、「〜の」です。
これだけ見ても、分かりづらいので、一緒に具体例をみていきましょう。
しとるしよるとの相性抜群!
「と」が使われる具体例を見ていく前に、一つ言わせてください。
「と」って、”しとる””しよる”との相性抜群なんです。
どういうことかというと、「と」が使われるときは、大抵”しとる”や”しよる”とセットなんです。
過去の記事で、”しとる”や”しよる”の違い解説記事を書きました。
》関連記事:“しとる”と”しよる”の違いって何ですか?【人吉球磨弁/熊本/九州】
そこで語り尽くした”しとる”と”しよる”にとって「と」は、なくてはならない存在かもしれません。
なので、今回は”しとる”と”しよる”に「と」をつけているんだという目で見ていこうと思います。
なんしよっと?
まず、よく聞く「と」の方言として、”なんしよっと?”があります。
“なんしよっと?”の意味は、「何をしているの?」です。
休みの日は何してるのか聞くときにも使えますし、コソコソ何してるのか気になったときにも、使えます。
“なんしよっと?”は、言い換えると”何しよると?”になります。
やっぱり”しよる”とセットで使っていることがわかります。
“なんしよっと?”が使えるLINEスタンプ
人吉球磨方言 cowmix(カウミックス)

とっとっと?
次にご紹介する「と」がつく方言は、”とっとっと”です。
“とっとっと?”は、「とっているの?」という意味です。
予備にとっておく、残しておくというニュアンスです。
過去の記事で、”とっとっと”について徹底解説しました。
その記事でもこの”とっとっと?”について、触れています。
》関連記事:“とっとっと”っていう方言ありますか?【人吉球磨弁/熊本/九州】
この”とっとっと”を言い換えると、”とっとると?”になります。
ここでも、やはり”しとる”とセットで使われていることが分かります。
よかと?
最後にご紹介するのは、”よかと?”です。
“よかと?”は、「いいの?」という意味です。
「良い」という意味の方言”よか”に「と」がついたパターンです。
「嬉しい!ほんとにいいの!?」というニュアンスでも「〇〇だけど、それでもいいの?」というニュアンスでも使えます。
方言”よか”について、下リンクの記事でもご紹介しています。
》関連記事:“よかばい”の意味や使い方を解説【人吉球磨弁/熊本/九州】
と、ここで。
これまでご紹介した方言では、”しとる”と”しよる”がセットになっていました。
“よかと?”は、言い換えても変わらず”よかと?”になります。
“しとる”と”しよる”が入っていませんね。
相性抜群の”しとる”と”しよる”ですが、それ以外の言葉でも方言「と」が使われたりします。
“よかと?”が使えるLINEスタンプ
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まとめ:”と”ってこんな方言
これまで、”と”が使われる方言を具体例で見ていきました。
出てくる具体例は、全て何かを尋ねていましたね。
これまでの具体例から、”と”ってこんな方言なんだなというのをまとめるとこうなります。
- 何かを尋ねるときに、使える
- “しとる”や”しよる”との相性抜群
“しとる”や”しよる”を使うときには、一緒に使ってみてください。
人吉球磨弁をゆる~く学んでみませんか
人吉球磨弁をゆる~く学んでもらえるように、方言で4コマ漫画描いてます。
下の漫画では、”しよる”が使われています。
最後に、人吉球磨で作られた焼酎を載せておきますので、よかったら見ていってください。
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大和一:球磨焼酎の一つ。大名一酒造の「大和一(やまといち)」です。